こんにちは、turtleです。現在電磁気学を学んでおりまして、その備忘録のような形でこのブログを書かせていただいております。基本的に大学の内容となっていますが、数式さえ乗り越えれば高校生でも理解できると思っていますので、どうぞよろしくお願いいたします。
静電場の理論は歴史的には、いずれも実験則であるクーロンの法則と重ね合わせの原理から出発しています。本稿でも、クーロンの法則と重ね合わせの原理は証明することのできない”原理“であると認めて、ここから静電場の理論を発展させていきます。
クーロンの法則
クーロンの法則
距離\(R\)離れた2つの点電荷\(q_1\),\(q_2\)の間にはたらく力\(\boldsymbol{f}\)は、大きさが
$$
f=\frac{|q_1q_2|}{4\pi\epsilon_0 R^2}
$$であって、お互いを結ぶ直線方向に、\(q_1\)と\(q_2\)が同符号なら引力、異符号なら斥力として現れる。
重ね合わせの原理
3つの電荷\(q\),\(q_1\),\(q_2\)が存在するときに\(q\)のうける電気的な力は、\(q\),\(q_1\)のみが存在するとき\(q\)が\(q_1\)から受ける力と、\(q\),\(q_2\)のみが存在するとき\(q\)が\(q_2\)から受ける力のベクトル和である。
クーロンの法則は、はるか遠くにある電荷どうしが互いに接することなく力を及ぼし合うという立場(遠隔作用の立場)で式が記述されています。これに対して、一般の力学や私たちの自然な考え方では、力は直接触れている他のものからのみ及ぼされるという理解が自然でしょう。これを踏まえてファラデーやマクスウェルがとったのは、電荷や電流が空間の性質を変え、この空間が力を順に伝えていき、他の電荷はそれが直接触れる周囲の空間から力を及ぼされるという立場(近接作用の立場)でした。この空間の性質が「場」で、数式として電場は以下のように定義されています。
電場の定義
静止した電荷分布に対して、この空間のある位置\(\boldsymbol{r}\)に単位電荷をおいたとき、単位電荷の受ける力\(\boldsymbol{f}\)を、その位置\(\boldsymbol{r}\)における静電場\(\boldsymbol{E}(\boldsymbol{r})\)と定義する。
以上の法則および定義より、次の2つが直ちに成り立ちます。
静電場が\(\boldsymbol{E}(\boldsymbol{r})\)である位置に、点電荷\(q\)をおいたとき、この点電荷は力として\(\boldsymbol{F}=q\boldsymbol{E}\)を受ける。
位置\(\boldsymbol{r_1}\),\(\boldsymbol{r_2}\),…,\(\boldsymbol{r_n}\)に、点電荷\(q_1\),\(q_2\),…,\(q_n\)が静止しているとき、位置\(\boldsymbol{r}\)における電場は
$$
\boldsymbol{E}(\boldsymbol{r})=\sum_{1\le i\le n} \frac{q_i}{4\pi\epsilon_0} \frac{\boldsymbol{r}-\boldsymbol{r_i}}{|\boldsymbol{r}-\boldsymbol{r_i}|^3}
$$
ここからさらにもう少し状況を発展させて、空間領域\(V’\)に電荷が連続的に分布していることを考えてみます。空間領域\(V’\)を微小体積\(dV’\)に分割することを考え、またある位置\(\boldsymbol{r’}\)における電荷密度を\(\rho(\boldsymbol{r’})\)とすると、この連続的な電荷分布は点電荷\(\rho(\boldsymbol{r’}) dV’\)の集まりとみなせるので、和は積分に書き換えて次が成り立つことが分かるでしょう。
空間領域\(V’\)に電荷が連続的に分布しているとき、ある位置\(\boldsymbol{r’}\)における電荷密度を\(\rho(\boldsymbol{r’})\)とすると、位置\(\boldsymbol{r}\)における電場は
$$
\boldsymbol{E(\boldsymbol{r})}=\displaystyle \int_{V’} \frac{\rho(\boldsymbol{r’})dV’}{4\pi\epsilon_0} \frac{\boldsymbol{r}-\boldsymbol{r’}}{|\boldsymbol{r}-\boldsymbol{r’}|^3}
$$
以上、クーロンの法則と重ね合わせの原理になります。

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